シナプスの可塑性とCBDとディマティーニ・メソッド

怒りが抑えられない人の「脳」

怒りの感情が抑えられないときに、私たちの脳の中では、

いったい、どんな生化学的な反応が起きているのか?

私の先生で、人間行動学の世界的権威の、Dr.ジョン・ディマティーニから教わった、

「脳のシナプス可塑性」(かそせい)についてのお話を紹介します。

意識と無意識と、全体意識

以前の私は、奥さんから批判されるたびに、大激怒していました。

扇風機を思いっきり、ベッドに叩きつけて、首をバキッ!とヘシ折る。

そういうことを、何度も繰り返していたんです・・・汗;

なので、飛田家では、扇風機は、いつでも新品! (苦笑

こんな風に、感情的に大きく、反応してしまうのは、

「思考」(マインド)が、「良い・悪いの判断」をしているから。

私たちの思考は、「これは良いこと」「これは悪いこと」

というように、”善悪の判断”(ジャッジ)を四六時中している。

そして、思考がジャッジをした瞬間に、

「私たちの全体意識(すべてが見えている、統合意識)は、

(顕在)「意識」と、「無意識」に、引き裂かれる」

と、Dr.ディマティーニは、言っているんです。

より高い視点を持った”ほんとうの自分”(魂=truth self=)は、

物事の「良い面」と、「悪い面」の両方を、

客観的に見ることができる、「全体意識」を持っています。

けれど、思考が、良い・悪いの判断をした瞬間に、

「全体意識」は、「意識」と「無意識」に、分裂してしまう・・・。

例えば、私の思考が、奥さんの批判を

「悪いこと」だと判断(ジャッジ)した瞬間、

”批判されることの悪い面、マイナス、デメリット”だけが、

(顕在)「意識」に残って、”批判されることの良い面、プラス、メリット”は、

「無意識」の方に、落ちて見えなくなる。

かんたんに、言うと、思考の、良い・悪いの判断によって、

ものごとのマイナス面か、プラス面の、どちらか片方しか、見えないように、

バイアス(フィルター)をかけてしまうということ。

そうやって、「事実」(実際に起きたこと)は、

「私の主観」というフィルターによって、ねじ曲げられる。

そして、事実とは、全く異なる解釈(ストーリー)を

事実と、信じ切って(思い込んで)しまうのです。

でも本当は、他者のどんな行動も、人生に起きるどんな出来事も、

プラス面とマイナス面がまったく同じだけあり、

すべては、「愛」(プラスとマイナスが統合されたニュートラルな状態)

であるのに。(こっちが、事実であり、真実)

こんな風に、「思考」(マインド)は、偏ったものの見方・捉え方(主観的なバイアス)を

することで、それを「善か悪か」に決めつける、ということを、四六時中やっている・・・。

グリア細胞のミエリン化

実はこのとき、脳の中でも、過激な変化が、起きているんです。

思考が、良い・悪いの判断をした瞬間に、

怒りなどの、ネガティブな感情を司っている、

脳の「扁桃体」に、血糖や、ブドウ糖、酸素といった、

「栄養」が、優先的に、送られてしまう。

すると、「扁桃体」が過剰に活性化して、脳の中で、

ストレスホルモン(コルチゾール)が、ドバッと分泌される。

で、ネガティブな感情が、心の中に、湧き上がる・・・という、仕組み。

さらに、このとき、脳の中で、”グリア細胞のミエリン化”

という、現象が起きているんです。

おっと、いきなり、難しい専門用語・・・汗;

これは、脳の神経細胞の中を流れる、

電気信号のスピードを、劇的に速くする、脳の変化のこと。

電気を通さない(絶縁性)の、「ミエリン」(髄鞘=ずいしょう)という物質が、

神経細胞のまわりに、”バームクーヘン”みたいに、巻きつくんです。

バームクーヘンの図
すると、脳内の(神経細胞を流れる)電気信号は、

「ミエリン」の(電気を通さない)部分を、

飛び越えて(ジャンプして)、流れるようになる。

これを「跳躍伝導」(ちょうやくでんどう)と言うのですが、この作用によって、

脳内で、電気信号が伝わるスピードが、100倍も、アップするんです。

「跳躍伝導」の解説

「シナプスの可塑性」 脳は外部からの刺激で変化する

えーっと、ちょっと難しい話になっちゃいましたけど、

私の例で、説明すると、わかりやすいかも。

奥さんから、批判された瞬間に、私の思考は、それを「悪いこと」だとジャッジする。

すると、脳の「扁桃体」に、血糖や、ブドウ糖、酸素といった栄養が、送られて「扁桃体」が活性化してしまう。

で、脳内で、ストレスホルモンが、ドバッと出る。

同時に、グリア細胞のミエリン化が起きて、「扁桃体」に、100倍のスピードで、電気信号が送られる。

すると、怒りの感情を制御する「扁桃体」が”暴走”して、私は、自分の感情をコントロールできなくなる。

で、怒り狂って、扇風機を思いっきり振り上げ、ベットに叩きつけて、ぶち壊してしまう。

ああ、そんな仕組みになっていたなんて、

知らなかった・・・ (苦笑

ちなみに、こうしたプロセスは、反復することで、強化されてしまうんです。

よく、「何を言われても、批判と受け取る人」って、いますよね。

(え、私のことか?!・・・ )

例えば、奥さんから批判されて、感情的に反応することを、繰り返しているうちに、

「扁桃体」に、電気信号が流れる回路(パターン)が、構築されて、それが、どんどん、太く強化されてしまう。

すると、私は、奥さんから何を言われても、「また、批判された!」と、反射的に、受け取るようになる・・・。

こんな風に、外部からインプットされた情報(刺激)によって、脳の性質は、変化するんです。

こうした脳の変化のことを、「シナプスの可塑性」(神経の可塑性)と言います。

「動物の脳」と「人間の脳」

「扁桃体」が、過剰に活性化すると、人間は、動物のように、外部からの刺激に、

ただ、反応して生きるようになります。

他人の言動や、日々起きる、出来事に対して、一喜一憂し、

感情的に振り回されて生きるようになるということ。

主体性も、自制心も失って、ただ、反応するだけの、受け身の生き方です。

動物は、そんな風に、外部からの刺激に、ただ反応して生きていますよね。

人間のように、自分の意思で主体的に選択や行動をしたり、自制心を働かせるなんて、できない。

奥さんの批判(外部からの「刺激」)によって逆上し、扇風機を叩き壊したときの、私の反応は、

まさに、”動物的なの反応”に、ほかなりません・・・汗;

因みに、「扁桃体」がある脳の部分は、「生存」(サバイバル)に関わることから、

「原始の脳」とか「爬虫類脳」と、呼ばれているんです。

つまり、「扁桃体」が活性化するということは、”人間が、動物に、成り下がってしまう”

ことを、意味する。まさかの、退化・ブレイクダウン・・・。

ムキー!と、怒り狂って、扇風機を叩き壊す私の姿は、まさに、サルそのもの・・・泣;

しかも「扁桃体」に、血糖やブドウ糖、酸素などの栄養が送られると、

「前頭葉」に、栄養が届かなくなってしまう。

そして、「前頭葉」が、衰退・老化してしまうのです・・・。

人間が、動物より賢いのは、高度な思考や創造性を司る、「前頭葉」が発達しているから。

つまり、ヒトをヒトたらしめている、”脳の最高中枢”である、

「前頭葉」の衰退・老化は、”人間失格”を意味するのです・・・。

これじゃ、「ホモ・サピエンス」(ラテン語で「賢い人間」の意)なんて、もう、名乗れません・・・。

私の先生で、人間行動学の世界的権威の、Dr.ジョン・ディマティーニは、

「良い・悪いの判断」による、偏ったマインド(思考)を、「イミネント・マインド」(Imminent Mind)と、呼んでいます。

イミネントは「差し迫った」という意味ですが、これは、四つ足で、地面にへばりついた、動物のように、

”視点が低く、視野が狭い認識”を、意味しています。

だから、思考による、「良い・悪いの判断」を繰り返し、感情的に反する生き方を続けていると、

二足歩行の、人間は、四つ足の、動物に退化してしまう。

これが、「扁桃体」(原始の脳)を、活性化させてしまうことの、代償なのです。

脳を最適化する、2つのツール

奥さんの批判に、つい反応して、怒り狂ってしまう「サル」(動物の脳)の私は、

いったい、どうしたら、いいのだろう?・・・

実は、ここで、ディマティーニ・メソッドと、CBDの、出番なんです!

ディマティーニ・メソッドを使うと、思考(マインド)が「良い・悪いの判断」(ジャッジ)

をした瞬間に分裂した(顕在)「意識」と「無意識」を、一つに、統合することができる。

かんたんに言うと、他人の言動や、出来事の、「良い面」と「悪い面」の、両方が同時に

見える(認識できる)ようになるということ。

私のケースだと、奥さんから批判されることの、

良い点や、メリット、好都合な側面が、ちゃんと、わかるようになる。

こんな風に、ものごとの、良い面と、悪い面の両方を、

バランスよく見られる意識の状態を、「全体意識」といいます。

ディマティーニ・メソッドは、人の知覚・認識機能(ものの見方・捉え方)の、

「ホメオスタシス」(恒常性=バランスを保とうとする作用)

を”最適化”し、”思考と感情のバランスを整える”ということ。

一方、「大麻草」の有効成分「カンナビジオール」(CBD)は、

「エンド・カンナビノイドシステム」と呼ばれる、

人間の体の「ホメオスタシス」(恒常性=バランスを保とうとする作用)

を制御している、生物学的なシステムを最適化し、”肉体の(生理的な)バランスを整える”。

つまり、ディマティーニ・メソッドも、CBDも、”ホメオスタシスを最適化するツール”であるということ。

ディマティーニ・メソッドは、”精神を最適化”し、CBDは、”肉体を最適化”する・・・。

この2つは、とても、よく似た動きをするんです。

「前頭葉」の、進化・ブレイクスルー

こうやって、心身のバランスが整うと、再び、脳の中で、「シナプスの可塑性」が起きる。

ディマティーニ・メソッドによって、知覚・認識のバランスが取れると、

恐れや不安を司る、「扁桃体」への、ブドウ糖や血糖、酸素といった栄養の供給がストップする。

すると、「扁桃体」は、衰退・老化し始める・・・。

一方のCBDは、しあわせホルモン「セロトニン」と、至福物質「アナンダマイド」の分泌を促し、

脳内のしあわせホルモンの利用効率(アベイラビリティ)を高めて、「扁桃体」の反応を、抑制する。

つまり、CBDにも、「扁桃体」を弱体化させる効果があるということ。

こうやって、「扁桃体」(動物の脳)に栄養が送られなくなると、

「前頭葉」(人間の脳)に、ブドウ糖や血糖、酸素といった栄養を、補給できるようになる。

すると、今度は、「前頭葉」へ向かう回路に、”グリア細胞のミエリン化”が、起きる。

かんたんに言えば、「前頭葉」が、100倍パワーアップしちゃうというということ。

ディマティーニ・メソッドと、CBDは、「シナプスの可塑性」(脳の神経可塑性)を促進し、

人間の脳にブレイクスルーを起こす。

「反応する動物」から、「自己実現する人間」へ

すると、動物みたいに外部からの刺激に、ただ反応して生きるのではなく、

自らの意思で、自分自身ををコントロール(支配)して、生きられるようになる。

たとえ、困難な状況に遭遇しても、レジリエンス(順応性)を発揮して、

自らの力で困難を乗り越えていけるようになる。

つまり、外側の状況や、他人の言動に支配される、”従属的な、被害者の生き方”から、

”自らの人生のマスターとして、自己実現する生き方”へと、シフトするということ。

Dr.ディマティーニは、ものごとの、良い面と、悪い面の両方を見ることができる、

バランスの取れた思考(マインド思考)のことを、「ハイヤー・マインド」(高次のマインド=Higher Mind=)と呼んでいます。

これは、上に書いた「イミネント・マインド」と対になるもの。

まるで、神様が上からものごとを見ているかのように、”視点が高く、視野が広い認識”を、意味しています。

これが、ディマティーニ・メソッドと、CBDによって、脳の神経可塑性を促進し、

脳の最高中枢「前頭葉」を、進化させることの、報酬なのです。

脳を変えるのに、年齢は、関係がない

もちろん、こうした脳の変化を起こすためには、繰り返し何度もディマティーニ・メソッドに取り組みむ努力と、

長期的に、CBDを使い続ける、必要があるでしょう。

事実、ディマティーニ・メソッドで、人生を大きく変えた人たちは、メソッドに、繰り返し、何度も取り組んで、

シナプスの可塑性を活性化し、”自分の脳を書き換えた人たち”です。

ちなみに、科学研究では、高齢者であっても、シナプスの可塑性が機能することがわかっています。

つまり、脳を書き換えて、人生を変えるに、年齢は関係がないということ。

ディマティーニ・メソッドや、CBDを始めるのに、遅すぎると、いうことは、ないのです。

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