「線維筋痛症」「過敏性腸症候群」「片頭痛」に有効 CBDオイルのすごい鎮痛効果
「鎮痛剤」の話の続きです。
前回の記事は、コチラ
鎮痛剤の濫用の本当の理由
アメリカでは、「オピオイド系鎮痛剤」の
濫用・過剰摂取(オーバードース)による死者数が、
交通事故の死者数を上回る「オピオイド危機」が、
大きな社会問題となっています。
CNNテレビの報道によると、「アメリカ合衆国保健福祉省」(HHS)
がまとめた公式データでは、オピオイド系鎮痛剤の濫用によって
2017年の1年間に170万人が精神障害を起こし、
そのうち4万7000人が死亡しています。
また、同じ年の、全米のオピオイド鎮痛剤の
乱用者は、1140万人にのぼるということ。
「片頭痛」や「線維筋痛症」「過敏性腸症候群」
といった慢性的な「体の痛み」を持つ人だけでなく、(*1)
貧困や社会競争からくる、多大な不安とストレスによって
「不安神経症」「うつ病」「精神障害」といった、
「心の痛み」を持つ人が、際立って増加していることが、
”鎮痛剤濫用”の背景にあると、言われています。
疼痛治療薬「リリカ」が
日本国内の売上ランキング2位
「アメリカで起きたことは、将来、日本でも起きる」
といわれるように、この問題は、対岸の火事ではありません。
2018年度の、日本国内の「医薬品売上高ランキング」では、
疼痛(*2)治療薬の「リリカ」が2位にランクイン(1007億円)。
この数字は、慢性的な痛みに悩む人たちが、
既に、日本に大勢いることを示しています。
大麻草・CBDのすごい鎮痛効果
そんな中、「大麻草」に含まれる有効成分の
「カンナビジオール」(CBD)の、自然由来で、依存性のない、
「鎮痛効果」に、注目が集まっています。
脳には、痛みを制御する、「CB1」という、
「エンド・カンナビノイド・システム」の受容体が、
「オピオイド受容体」(μ受容体)の、10倍も存在しています。
つまり、オピオイド系鎮痛剤と比較して、
CBDには、10倍の鎮痛効果があることになる。
しかも、CBDには、脳の報酬系に働きかけることで、
オピオイド系鎮痛剤の離脱症状を緩和し、「オピオイド依存」
を断ち切る作用があることも報告されている。
「医療大麻」は主要な薬より
鎮痛効果が高い
また、2014年に、「ナショナル・ペイン・リポート」(*3)が、
「線維筋痛症」の患者1300人を対象に行った調査によると、
「アメリカ食品医薬品局」(FDA)に認可された主要な鎮痛剤の
「サインバルタ」「トレドミン」「リリカ」(*4)よりも、
「医療大麻」(カンナビス)の方が、より鎮痛効果が高く、
効果的であることが分かりました。
「線維筋痛症」の原因は
エンド・カンナビノイドの欠乏か?!
カンナビノイド研究の世界的権威、イーサン・ルッソ博士(*5)は、
「線維筋痛症」は、「エンド・カンナビノイド」の欠乏
によって引き起こされると考えています。
私たちの体の内側で、”大麻草に似た化合物”(エンド=内因性=
カンナビノイド)
を生成し、活用することで、「ホメオスタシス」(恒常性)
が働き、あらゆる生体機能が制御されている。
しかし、体の中の、”大麻草に似た化合物”が不足してくると、
ホメオスタシスが機能しなくなり、「片頭痛」などの自己免疫疾患や、
「線維筋痛症」「過敏性腸症候群」が発症している可能性があると、
ルッソ博士は言っています。(*6)
自己免疫疾患の「リウマチ」
「乾癬」がCBDオイルで改善
私には若い頃から「関節リウマチ」と、皮ふ病の「乾癬」の持病があります。
どちらの病気も、「自己免疫疾患」です。
リウマチ専門医のもとで、生物学的製剤「ヒュミラ」という、
薬を使う、標準治療を受けていました。
ちなみに、リウマチ(関節炎)も、乾癬(皮膚病)も、
治療薬は、まったく同じ。
その後、リウマチ医とは別の、統合医療の医師から指導を受けながら、
CBDオイルを4ヶ月間、経口で摂取したところ、
子供の頃から、一度も消えたことがなかった乾癬の症状がすべてなくなりました。
2018年6月
2019年7月
この記事を書いている時点で、「ヒュミラ」を1ヶ月以上、
使用していませんが、リウマチの痛みもまったくありませんし、
皮ふの症状もありません。
私のリウマチと、乾癬の原因は、ルッソ博士が言うように、
「カンナビノイド欠乏症」だった可能性があります。
また、CBDには、強力な「抗炎症作用」があるため、
これが、リウマチの関節の炎症と、乾癬の皮ふの炎症に、
作用したのではないかと推察されます。
CBDは自然由来で
依存性もない「健康食品」です。
CBDは、自然由来で、依存性がないのに、
「鎮痛効果」がすごく高い。
日本では「健康食品」として扱われているため、
医師の処方せんも必要としません。
体と、心の、慢性的な痛みで悩んでいる、
多くの人たちの、手助けとなることが期待されます。
*1
ナショナル・ペイン・リポートの調査による、2014年の全米の患者数は、下記の通り。
- 片頭痛:840万人
- 線維筋痛症:200万人
- 過敏性腸症候群:1200万人
*2
「疼痛」(とうつう):「痛み」を意味する医学用語
*3
National Pain Report
慢性疼痛の報道に特化した米大手オンライン・ニュースサイト
*4
サインバルタ:
抗うつ薬の一つ。うつ病や、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症に伴う疼痛に使われる。
トレドミン:
抗うつ薬の1つ。痛みの抑制効果を期待して様々な慢性疼痛に使われる。
リリカ:
神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛治療薬。
*5
イーサン・ルッソ博士
英国の製薬会社、GWファーマシューティカルズの元・医療アドバイザーで、世界初の大麻草由来医薬品「Sativex」(サティベックス)の開発者。
*6
カンナビノイド欠乏症
2004年に初めてイーサン・ルッソ博士が提唱した概念。多くの病気・症状は、内因性カンナビノイドの欠乏によって起きるという考え方。
CBDのすべてー健康とウェルビーイングのための医療大麻ガイド
(アイリーン・コニェツニー/ローレン・ウィルソン著)